アートストリートふくしまの誕生
県立美術館図書館前の銀杏並木は、昔から福島市民にとって憩いの場所、親しみを感じる通りで、特に秋にイチョウが黄色に色づくと、とてもロマティックな景観になります。この美しい通りをより多くの方に知ってもらいたいと「アートストリートふくしま」を企画しました。
アートストリートの周辺には素敵なカフェもあるので、ちょっとカフェに立ち寄りながら、美術館・図書館周辺の景観を楽しんでみてはいかがでしょうか。
屋外スケッチと合わせて、国登録有形文化財の「瓶子家住宅主屋」、昔福島大学の保養施設であった「如春荘」、新しくなったいい電の「美術館図書館前駅舎」の3ヶ所で、様々な展示が行われます。
屋外スケッチに参加しない方でも、期間中は気軽にそれぞれの建物に立ち寄れるようになっていますので、お散歩がてらお出かけください。
ストリートの店舗紹介
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Curry and Spice dishes笑夢(エム)
福島県立美術館・図書館の敷地内にある、カレー専門店「Curry and Spice dishes(カレー・アンド・スパイス・ディッシーズ)笑夢(えむ)」。2006年に福島市大町で創業し、2023年4月に現在の場所へ移転してきました。「福島市でカレーといえば笑夢」と謳われるほどの有名店で、地元をはじめ全国のカレー好きから注目を集めています。2021年には、日本のカレー文化に貢献したお店を表彰する「Japanese Curry Awards( ジャパニーズ・カレー・アワード)」で、東京・大阪の名店が多くノミネートされるなか、最高賞の「メインアワード」10店舗に、東北で唯一選ばれました。この本店のほかに、2つの姉妹店「Curryria&Cafe 笑夢(福島市)」「CURRY LABORATORY 笑夢(宮城県名取市)」を展開しています。複数のスパイスを独自のアレンジで調合した本格カレーが人気です。定番は「バターチキンカレー」。カシューナッツペーストと生クリームを使って、辛さが苦手な方やお子様でも食べられるよう甘口に仕上げました。このほかに野菜カレー(甘口)、海老のマサラカレー(中辛)、ポークヴィンダル(中辛)、日替わりカレーを常時提供しています。ランチ・ディナーでは、この全5種類の中から好きなカレーを複数選んで、ナンまたはライスとセットにできます。移転後には、新メニューを追加。「ロースカツカレー」「創作ドライカレー」「特製手ごねハンバーグカレー(1日10食限定)」は、本店でしか味わえません。「スパイスフルーツパフェ」やターメリック入りの「ゴールデンミルクプリン」など、スパイスを使ったスイーツも季節ごとに登場。カレーを食べた後に味わいたいのが、手づくりのチャイとラッシー。チャイはスパイスを煮だして、茶葉とあわせた本格派。ラッシーは、プレーン・マンゴー・バナナのほか、季節の旬のフルーツを使った季節限定もあります。店頭ではテイクアウト商品として、笑夢特製の「冷凍カレー(全7種類)」を販売しています。ご自宅で本格的なスパイスカレーを手軽に楽しんでみては。通販サイトから全国発送も行っています。観葉植物が多く置かれた店内は、ひとりでもファミリーでも訪れやすい、くつろげる空間になっており、広々とした印象の窓外には美しい水庭を望めます。美術館・図書館を訪れた際はもちろん、絶品カレーをお目当てに、ぜひご来店ください。
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ANTIQUE(アンティーク)
「ANTIQUE(アンティーク)」は、福島県立美術館前のいちょう並木から曽根田駅方面に歩くと見えてくる隠れ家的カフェ。2021年4月にオープンしました。その名の通り、内装・インテリアがアンティーク調にコーディネートされています。2階まである広々とした店内は、場所ごとに印象が異なり、エレガントな部屋やファッショナブルな部屋など、お好きな席をお選びいただけます。人気メニューは、フランス郷土料理の「ガレット」。そば粉を100%使った生地は薫り高く、もっちりとした食感です。「スモークサーモンのガレット」「海老とアボカドのペイザンヌサラダ仕立て」「4種チーズのガレット」など全6種+ガレットロール1種を展開。塩バターキャラメルと組み合わせたデザートガレットもおすすめです。食材には福島県産のものを多く取り入れ、福島市内の蕎麦屋「大町おかめや」から仕入れた飯館村産の蕎麦粉や、市内の契約農家で採れた新鮮な野菜を使用しています。昼のカフェタイムには、ガレットのほかにも、日替わりの肉料理・パスタ、自家製ケーキなどを提供。あわせて楽しみたいのが「ANTIQUEブレンドコーヒー」です。創業時に、市内の「珈琲舎 雅」に開発を依頼したオリジナルブレンドで、浅煎りと深煎りの2種類があります。夜のバータイムは、1階のみの営業となり、落ち着いた大人の空間に変わります。アルコールは、ウイスキーやカクテル、ワイン、クラフトビールといった豊富なラインナップ。夜限定のフードメニュー(ガレット・パスタ・ハンバーグ・おつまみ類)も味わえます。店内の一角では、県内のアーティストによるオシャレなアクセサリーや小物などを展示販売しています。日常を忘れられる上質な空間で、心からリフレッシュできる時間をお過ごしください。
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甘食・茶屋 結(ゆわえ)
「甘食・茶屋 結(ゆわえ)」は、明治時代に生まれたお菓子・甘食(あましょく)の日本唯一の専門店です。素材に小麦粉・砂糖・卵・バター・練乳・重曹を使い、昔ながらの製法で甘食を丁寧に作っています。店内には甘くて香ばしい匂いが漂い、焼き立ての甘食が並びます。オーナーの佐々木隆行さんは「素朴な甘食は、福島の良さを象徴するようなお菓子なんです」と話します。佐々木さんは、もともと福島市内の手づくりパン屋「デミアン」の2代目として、20年以上にわたって、関東の物産展で甘食の実演販売を続けてきました。甘食は「素朴でおいしいわね」「懐かしいわ」「やさしい味でホッとする」と都会に住むお客様からとても支持されているそうです。そこで県内外のお客様に、福島の魅力である「素朴さや懐かしいホッとする雰囲気」を感じて喜んでもらいたいと、甘食に思いを込め、地元に甘食専門店をオープンしました。さらに福島の産品を知ってもらうきっかけにと、県内産の牛乳や卵、果物、伝統工芸品・大堀相馬焼のコーヒーカップなども積極的に取り入れています。甘食はプレーンのほかに、黒糖甘食・牛乳甘食・柚子甘食・紅茶甘食・チョコ甘食・甘食ラスクといった豊富なバリエーションを展開。甘食と濃厚なソフトクリームを組み合わせた名物「甘食ソフト」も人気です。佐々木さんは「専門店として、甘食のいろんな楽しみ方を提案していきたい」といいます。テイクアウトした甘食を、バニラアイスやお好みのジャムをつけて楽しむこともおススメなのだそう。素朴でシンプルだからこそ応用が利いて、様々な食べ方ができるのも、甘食の大きな魅力です。2階のカフェスペースでは、オリジナルホットケーキやプリン、季節限定のメニュー、ドリンクも提供しています。落ち着ける和モダンの空間になっており、大きな窓からは銀杏並木や飯坂電車の往来が見渡せます。ローカル線を眺めながら、懐かしの甘食を楽しんで、ホッとするひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
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喫茶いちょう並木
喫茶いちょう並木は、福島県立美術館・図書館が現在の場所に開館した1984年に、営業を開始しました。サイフォンで丁寧に淹れたコーヒーが評判の、地元の人々に長年愛されている喫茶店です。もともとご家族で営まれており、2022年からは先代の兄の後を継いで、江川純子さんがお店を切り盛りしています。コーヒーのほかに、紅茶やクリームソーダ、ココアなどのドリンクを取り揃え、カレー、トーストセットといった軽食も提供しています。看板メニューは、創業当初からの味を守り続けている3種の手作りケーキ(レアチーズ・パンプキン・チョコレート)です。ケーキのみテイクアウトができます。店内は、心地よいジャズが流れる落ち着いた雰囲気。江川さんは「地域の憩いの場でありたいですね」と話します。美術館・図書館を訪れたあとは、窓から銀杏並木を眺められる特等席で、ゆったりとした時間をどうぞお楽しみください。
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ちいさなケーキ屋さん aoba(アオバ)
「ちいさなケーキ屋さん aoba(アオバ)」は、ケーキと焼き菓子を販売している洋菓子店です。「また食べたくなる」をコンセプトにした手づくりのお菓子は、甘さ控えめで飽きのこないお味。素材にはできるかぎり福島県産の果物を使用しています。おいしさはもちろん、お手頃な価格も魅力のひとつです。お店を運営しているのは、福島市で就労継続支援事業(B型)を提供している「NPO法人あおば」です。この「aoba」でも、病気や障がいなど様々な事情で一般就労が難しい方々がスタッフとして働いています。プロのパティシエからお菓子のレシピや調理方法を教わり、2023年5月にオープンしました。ショーケースには、常時6~7種類のケーキが並んでいます。おすすめは、ザクザクとしたクッキー生地が特徴の「シュークリーム」。中には自家製カスタードに生クリームを合わせた特製クリームが入っています。ふわふわの生地に生クリームを詰めて果物をトッピングした「カップシフォン」も人気です。ほかに、クリーミーなマスカルポーネとコーヒーのほろ苦さが絶妙な「ティラミス」、果物のソースが入った濃厚な「レアチーズ」などもあります。フィナンシェ・クッキーなどの焼き菓子は、発酵バターを使用して風味豊かに仕上げています。「aoba」の優しい味のお菓子は、年代や性別を問わず、多くのお客様に評判です。店内は白を基調とした明るい雰囲気で、目の前には駐車場も完備。気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
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CowBurgers (カウバーガーズ)
「CowBurgers(カウバーガーズ)」は、2022年6月にオープンしたハンバーガー店です。福島市内にある日本料理店「和肴ごとく」店主の阿部俊光さんが、オーナー兼シェフを務めています。ハンバーガーのパテには、二本松市の「エム牧場」で育てられた希少な短黒牛(黒毛和牛×短角牛)と経産牛(生体熟成和牛)を使用。バンズは市内のパン屋「BAKERY Tsuchi-Pain(つちぱん)」から仕入れ、具材に県産の野菜や果物も加えるなど、地元の食材にこだわっています。売れ筋No.1は、店の名前を冠した「COW BURGER」。うまみたっぷりの粗挽きパテと自家製のベーコン、トマト、レタスを挟んだ王道のハンバーガーです。ほかにも県産の枝豆をたっぷり使った「チリビーンズBURGER」や、季節のバーガーなど、常時6種類を取り揃えています。メニューはすべてテイクアウトOK。鉄工所跡をリノベーションしたイートインスペースは、天井が高く、アメリカ風のスタイリッシュな空間。鉄工所の作業台をテーブルに作り替えたり、クレーンをそのままインテリアにしたりと、操業時の面影も残しました。「『和肴ごとく』で提供している厳選した食材を使って、こだわりのバーガーをつくりました。店内の雰囲気とあわせて、ぜひ楽しんでもらいたいですね」と阿部さんは話します。店は、福島交通飯坂線と東北本線に挟まれた場所にあって、飯坂電車をはじめ様々な車両の通過を目の前で眺められることから、電車好きのお子様にも人気。また愛犬を連れて入店できるため、「ワンちゃんと一緒にくつろげる」と愛犬家の方々にも好評です。
アクセスマップ
福島県立美術館を目指して訪れてください。
美術館前の銀杏並木がアートストリートです。アートストリート専用の駐車場はございませんので、できるだけいい電など公共の交通機関をご利用ください。
いい電、美術館図書館前駅から降りていただければすぐ目の前です。